クサカベ シャインパール 螺鈿色
クサカベ シャインパール 螺鈿(らでん)色とは、クサカベが発売しているラメの入ったキラキラ水彩絵の具です。きらめきが強くて、ラメが大粒であることが売りです。
クサカベさんといえば、今は新作のハルモニアのことで話題はもちきりですが、あえてこの時期にシャインパール螺鈿色を取り上げます。発売してから2年近くたってるような気がしますが、いまだに愛されているということで!
世界堂のwebサイトにも説明が載っていました。
しんせつなペイトさんのブログで作品への使用例や、他のメーカーのキラキラ絵の具との比較が書かれています!
正直、ペイトさんの記事だけで十分なのですが、螺鈿ゴールドと螺鈿グリーンもゲットしたので、それらについても書いていこうと思います!
色見本
白い紙に塗ると色が見えにくいけど、濃い色の上に塗るとパキッとキラキラが見えます。
キラキラ絵の具は写真だとわかりにくい部分もあるので、動画にしてみました。
かたむけたときに本領発揮します!
それぞれの色について
螺鈿シリーズは5色出ていますが、5色全部が同じ性質というわけではありません。「あれ?別のシリーズ買っちゃった???」と思うくらい結構違います。イエロー・ブルー・レッドは同じ性質ですが、グリーンとゴールドはそれぞれ独特です。
螺鈿イエロー、螺鈿ブルー、螺鈿レッド
螺鈿イエロー、螺鈿ブルー、螺鈿レッドは螺鈿シリーズの特徴である「大粒のラメ」です。そして白い紙の上ではほとんど見えません。傾け方によっては補色が見えます。(螺鈿ブルーはオレンジ、螺鈿レッドは緑、螺鈿イエローは紫)
ホルベインから出ているアクリリックカラーイリデッセンスのクロマパールシリーズと似ています。アクリリックカラーイリデッセンスはアクリルなので、乾くと水に溶けなくなりますが、螺鈿シリーズは水性絵具なので乾いても水に溶けるという違いがありますので、そこで使い分けてもいいですね。アクリルだとパレットもわけないといけませんが、水性なら普段の透明水彩と同じパレットを使えるのも便利です。
螺鈿ゴールド
螺鈿ゴールドは、ラメの大きさは上記3つと同じくらいの「大粒のラメ」ですが、白い紙の上でも結構見えます。傾けて補色が見えるということもありません。よくあるゴールドラメの絵の具かな?という感じがしますが、他メーカーのゴールドのキラキラ絵の具と比較するとラメが大きい方なのでこれはこれでキレイな絵の具です。
ちなみに、ゴールドとイエローはどっちも黄色系で似ているような感じですが、ゴールドは赤みの黄色、イエローはやや青みの黄色っぽいので似ていますがややちがいます。
螺鈿グリーン
螺鈿グリーンは、ラメというよりパールに近いような細かい粒です。他の4つは透明な糊の中にラメが入っているという感じですが、グリーンは全体的に色がつきます。玉虫色っぽい感じです。傾けると補色が見えるという点では、イエロー、ブルー、レッドと同じです。
2022/07/25 追記
螺鈿グリーンだけ質感が違う感じがしていましたが、クサカベの社員さんにお聞きしたところグリーンだけが違うもので作られていました!
他の色と同じ材料でもグリーンを作ったそうですが、現在発売されているグリーンの方がきれいな色だったためそちらを採用したそうです。
同じ螺鈿シリーズでも、微妙に性質が異なる絵の具がラインナップされているので
それぞれの好みに合わせて使っていくといいんじゃないかなと思います♪
螺鈿(らでん)
この絵の具の私的ツボポイントは、「螺鈿」というネーミングセンスです。
色がキレイで絵の具として素晴らしいというのはもちろんなんですが、その絵の具に「螺鈿」とつけたクサカベさんのセンスがすごく好きです。
上記の世界堂のwebサイトにも少し説明がありますが、螺鈿をご存知ない方のために簡単に説明します。
螺鈿とは、貝殻の内側のツヤっとした部分(ユニコーンカラーのようなパステル調のパール色の部分。真珠のような色のところ。)を使って、漆とか木に装飾をする工芸品のことです。螺鈿で画像検索するとたくさんの螺鈿細工の工芸品がでてきます。名前を知らなくても、見たらピンとくるかもしれません。重厚感のあるキラキラで高級感があってキレイです。
螺鈿は上品な虹色の輝きがあり、しかもこれが貝殻から作られているというのもロマンです。私はロマンで絵の具を買いがちなので、こういうロマンを連想できるネーミングは大好物です!
この絵の具が螺鈿っぽいかどうかは意見のわかれるところかもしれませんが、アイキャッチ(タイトルのところの画像)を見てもらえばわかるように、黒地にめっちゃ映えるので、そういう意味では螺鈿っぽいな!と思いました。
用途
私がこの螺鈿シリーズを買った1番の理由は、「白いところでよく見えない」というところです。螺鈿シリーズに限らず偏光色の絵の具は白いところではよく見えず、黒いところでキラキラしますが、螺鈿シリーズが1番「白いところでは見えない」感じがしました。
なぜ見えない絵の具がいいのかというと、さりげなく光ってほしいからです。常にギラギラしてほしいのではなく、ちょっとかたむけたときにキラッとするくらいがちょうどいいのです。ですので、よく見えないくらいが適度で、下地の色が薄いところと濃いところでキラキラ具合が変わってくれるのもランダムな感じでちょうどいいのです。
そういう、さりげないキラキラを求めている方には螺鈿シリーズはちょうどいいかも?と思います。
まとめ
同じ螺鈿シリーズでも、微妙に使い勝手が違いそうなラインナップですが、私は特に螺鈿イエローが好きです。
透明な糊の中に黄色いラメなので、すっごく主張するというわけではありません。でもラメの輝きが強いので、さりげないけれどキラッとした輝きはあるという感じです。素の絵の雰囲気を変えることなくちょっとした輝きをプラスするのにぴったりだなと思いました。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪