マイメリブルー コバルトグリーンライト

2.絵の具レビュー

すっごい「緑」なコバルトグリーンライト

実際の色はこんな感じです。

明るい緑色で、どちらかといえばやや黄みの緑という感じですが、いわゆる「緑」としてイメージされる色に近い色です。

透明水彩の緑色って、「ど真ん中の緑です!」という印象の色はあんまりなくて、透明水彩の緑の王道のフタログリーンは、PG7のブルーシェード(ホルベイン:ビリジャンヒュー)はもちろんのことPG36のイエローシェード(ホルベイン:バンブーグリーン)でも青みに寄っているような感じがします。あくまで私の主観ですけどね。

黄みの緑になると、今度はフーカスグリーンやサップグリーンのように黄みすぎる色になる印象があるんですよね。

そうした中で、このマイメリブルーのコバルトグリーンライトは「緑意外の何者でもありません!」という緑感です。

PG50

透明水彩に緑色の顔料というのは少なくて、多くの緑色の絵の具が上記のPG7に黄色などを混ぜてつくられています。

しかし、こちらのコバルトグリーンライトははPG50の単一顔料です。

PG50といえば、W&Nのコバルトターコイズライトが有名ですし、広く使われていると思います。

W&Nのコバルトターコイズライトは水色に近い色なので、同じ顔料とは思えないですよね。

同じ顔料でも絵具として販売されているものには色幅があり、W&Nでもコバルトグリーンという色も同じPG50です。コバルトターコイズライトが水色っぽさがあるのに対し、コバルトグリーンは緑です。また、シュミンケからはコバルトターコイズという絵具が、ターナーからはコバルトグリーンが出ています。

コバルトグリーンディープ

マイメリブルーのコバルトグリーンディープも同じPG50です。

私が使った感じだと、コバルトグリーンディープの方がクセが強く粒状化しやすいです。色も若干違うんですが、質感の方が違いがはっきりしている感じがしました。このクセのある感じすごく好きなので、ディープも欲しくなりました。(今回ディープはドットシートで塗りました)

↓公式Twitterによるコバルトグリーンライトとコバルトグリーンディープの色見本。

コバルトの話

同じ顔料なのにどうしてここまで色の違いがあるのかというと、公式Twitterにはこのように書かれていました。↓

顔料が単一だといっても、そもそもの顔料がコバルトだけで作られているわけではないのですね。コバルトとなにかを合わせることによって色が作られているようです。

また、上記のツイートには、PG19とPG50の2つが書かれていますが、PG19は酸化コバルト亜鉛、PG50は酸化コバルトチタンというものらしく、ちょっと違うみたいです。

もう一つややこしいことに、マイメリブルーからは「コバルトグリーン」という色の絵の具もでています。こちらはPG26(酸化コバルトクロム)ですね。一見、コバルトグリーンライト、コバルトグリーン、コバルトグリーンディープは3兄弟のように見えますが、コバルトグリーンだけは別物なんですね。

同じコバルトグリーンとついていても、顔料がPG19かPG50か、はたまたPG26かによっても違いますし、しかも同じ顔料の中でも色幅があるので一概にコバルトグリーンといってもすっごくいろんな色がありますね。

Jacksonsの記事に書いてあったことを自分なりに訳したところ、「コバルト顔料は、酸化コバルトをアルミニウム、リン、亜鉛、スズ、カリウムなどの金属と一緒に焼成することで作られます。」と書いてありました。このあたりの話はすっごく興味深いですが、こういう化学の知識が必要そうなことは難しそうですし、下手に間違ったことを書いても良くないのでここらへんにしておきます。いつかこういうことを講義などで聞けたらいいなと思います。

コバルトグリーンは沼ですね。

過去にホルベインから、マイメリブルーのコバルトグリーンライトと1番近い色かな?と思われるPG50の絵の具が出ていました。現在は廃番になっていますが、「コバルトグリーンイエローシェード」という色です。

しんせつなペイトさんのこちらの記事に色見本がのっています。

コバルトグリーンライトに注目したきっかけ

コバルトグリーンライトという色は知っていましたが、緑色は混色で作れる色なので優先順位が低く特に気に留めていませんでした。ですが、このツイートの画像の右上の「山葡萄」と名付けられている色の組み合わせにビビっときて、すぐにコバルトグリーンライトを買うことにしました。

こちらの「山葡萄」は、コバルトグリーンライトとパーマネントバイオレットブルーの2色で描かれています。マイメリブルーのパーマネントバイオレットブルーはPV23のディオキサジンバイオレットのことです。ホルベインでいうとパーマネントバイオレットです。

この色は結構濃いめの色なので、明るい色と混ぜたら明るい色はどこかへ行ってしまって、ただのくすんだ紫になりがちです。

ですが、コバルトグリーンライトはパーマネントバイオレットブルーに比べてかなり重い絵の具ですので、混ざりきらずに明るい色を保ったままでいられるのです。

コバルトグリーンライトの特徴

さきほど、緑色はPG7のフタログリーンに黄色などを混ぜている絵の具が多いと書きましたが、フタログリーンはなめらかで扱いやすい色なので、それを元にした絵の具も扱いやすいです。

一方で、コバルトグリーンライトは、コバルトの絵の具に共通するように結構クセのある絵の具です。上で出てきたPV23の紫色のように軽い絵の具と混色すると混ざりません。粒状化もしやすく、水と絵の具をたくさん使うと紙の凹んだ部分に色がたまります。コバルトグリーンライトは他のコバルトの絵の具に比べると粒状化は少ないような感じですが、それでもフタログリーンのようなフラットさとはまったく違います。

なお、コバルトグリーンライトはコバルトの絵の具の例にもれずちょっとお高めです。私は「混色では作れない」、「緑でここまでクセがあって発色のいい絵の具が他では代わりがきかない」という理由で思い切って買ってみましたが、買ってよかったと思っています。

いろんな緑色との比較

他にはない色と書いてきましたが、似たような明るい緑色はたくさんあります。それらとはどう違うのか、色見本で並べてみたいと思います。

横棒になっているのがコバルトグリーンライト。その下にホルベインとW&Nの緑色を塗りました。

1番似ている色はフーカスグリーン(ホルベイン、W&Nどっちも)でしょうか。ですがフーカスグリーンの方がやや黄みが強いです。他の色たちは全く違う色です。質感も全然違います。

下段の真ん中あたりにあきらかに違う色だろうという「コバルトターコイズライト」がいますが、これは一応同じPG50仲間として入れてみました。こうしてみても同じ顔料とは思えません。

いろんな色と混ぜてみた

他の色との混ざりにくさが特徴でもあるので、色んな色と混ぜてみました。

上段は黄色や青という、緑と馴染みやすい色。下段は馴染みにくい色です。

上段は色が近いので分離がわかりにくいですが、よく見ると分離しています。

下段は分離がはっきりしていますが、すごくまがまがしい色になってしまいました。毒とかの絵にいかがでしょう笑

そして下段真ん中の、パーマネントバイオレットとの混色は、公式Twitterにあったかき氷の色見本の「山葡萄」と同じ組み合わせです。分離がわかりやすくて、かつ綺麗という1番いい感じの組み合わせかなと思いました。さすが公式です。

イエローオーカーとの混色も、分離がはっきりしているし結構綺麗かなと思います。

他にもいい組み合わせがあると思うので、気になった方はやってみてください。分離させやすくて楽しいですよ♪

まとめ

・「緑感」がすごい

・単一顔料で鮮やかな発色

・やや粒状化するクセのある絵の具で混色が楽しい

ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪

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まや【いろいろな色の彩り】
こんにちは!まやです。 ブログやSNSで水彩画材のレビューなどをしています。 今はデジタル絵がだんだん多くなっていますが、 アナログはアナログの良さがあります。 そんなアナログ画材愛を日々つぶやいています。 画材大好きですが、実は絵はそんなに描きません。 絵を描かなくても絵の具を好きでいいのです! 透明水彩のにじみを...
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