この記事は、↓こちらの記事の続編です!
前回同様、ほぼ粒状化色です!
今回とりあげる色は青緑→緑→茶色→グレー→黒→分類不可です。
3回に渡って書いてきた推し色まとめ記事も今回で終わりです。いや〜長かった!ここまでついてきてくださった皆様ありがとうございます!
青緑
青緑と言っても前回の最後の方の水色からほぼつながっています。
シュミンケ ディープシーグリーン PG18,PB29
シュミンケのスーパーグラニュレーティングシリーズです。
ややくすんだ水色と、深い青の分離です。青系同士なので分離はそんなにはっきりとは見えないですが、グラニュレーションははっきり見えます。名前にグリーンとついていますが、グリーン感はあんまりありません。青寄りです。
ダニエルスミス マヤブルージェニュイン
深い青緑です。これも意外と似ている色がなくて独特の色みですね。分離色ではありませんが、濃く塗ったところは色が暗くなるので濃淡が出やすい感じがします。
個人的にこの色は親近感があるので大切に使っています。(名前が同じマヤなので…)
シュミンケ グレイシャーターコイズ PG50,PV16
こちらの色は分離がわかりにくいためかあんまり注目されていない気もしますが、粒状化の強い薄青みたいな感じで捉えるとすごく魅力的な色です。PG50だけだともっと鮮やかな感じになるのかなと思いますが、PV16が入ってることでいい感じに彩度が落ちているのかなと推測します。
スーパーグラニュレーティングシリーズの中でもグレイシャーは特に好きで全色揃えています。どれもさわやかな冷たさがあっていい感じなんですよね。
マイメリ コバルトグリーンブルー PB36
似たような名前の「コバルトブルーグリーン」もありますが、こちらのグリーンブルーのほうが青みでブルーグリーンは緑みです。私はこちらのグリーンブルーの方が好きです。うっすら緑みのある青って感じで、あたたかい青とでもいいましょうか。なんか生物を感じる青です。
セヌリエ ターコイズグリーン PG50
ターコイズグリーンの絵の具はいくつかありますが、このセヌリエのターコイズグリーンはイチオシであります。かなり鮮やかな色で、自然界に絶対ないって感じの化学みを感じる色です。青みのターコイズで、質感はちょっとマットな感じです。好きすぎて大きいチューブで買っています。
W&N コバルトターコイズライト PG50
こちらのターコイズもイチオシであります。すでに人気色で、たぶんこの色を嫌いな人はいないんじゃないかと思います。セヌリエが青みのターコイズだとしたら、こちらは黄みのターコイズです。青みと黄み、どっちもいいんですよね!
結構鮮やかな感じですが、セヌリエよりは落ち着いて見えます。
W&N コバルトターコイズ PB28,PB36
青系の絵の具は単一顔料の物が多いですが、こちらは混ぜられています。このきれいな色を出すために工夫されているんでしょうね。「ザ・青緑」という感じの色で、透明感のあるすっきりとした青緑です。
セヌリエ コバルトグリーン PB36
コバルトグリーンもいくつか持っていますが、こちらは結構青みのコバルトグリーンです。↑のコバルトターコイズと比較すると、青が入っていないためか青みは弱いです。ですが結構青みの緑です。後で出てきますが、マイメリのコバルトグリーンは同じ名前でもかなり緑です。顔料もちがいます。同じ名前でも色がまったく違うというパターンは多々ありますので要注意です。
シュミンケ シャイアブルー PY159,PB29,PG26
渋い緑の中に黄色が沈みます。このPY159の黄色はW&Nでいうところのレモンイエローディープです。シャイアシリーズは全部PY159を使っています。この黄色はレモン色なのに主張が激しくて、結構目立つんですよね。青の中に黄色が入ってるってちゃんとわかる色です。
鮮やかな緑
緑は結構幅が広いので、鮮やかな緑と渋い緑に分けました。
ホルベイン ビリジャン PG18
ビリジャンは固形化させると溶けないことで有名ですが、ホルベインのビリジャンは比較的溶けやすいです。
ビリジャンはフタログリーンと似たような色ですが、すっごく弱いです。ですのでフタロだと強くなりすぎるとか、色が濃すぎると思う方はビリジャンを使ってみてもよいかもしれません。
W&N コバルトグリーン PG50
しっかりした色ですが、フタログリーンのように目の覚めるような緑ではなくて少しマイルドな感じの緑です。ペールとかライトとか言うほど明るく淡い色ではないんですが、なんとなくふんわりした雰囲気があるんですよね。すりガラスの向こうのフタログリーンって感じ……?
クサカベ ハルモニア ミントベリル PB28,PY138
2つの顔料ですが、3色に分離している感じです。水色と黄色はもちろんなんですが、その2つが混ざったミントグリーンみたいな色が全体を占めています。普通に塗ると分離しにくいときもあるので、水たっぷりに絵の具たっぷりにすると分離がきれいにでます。
この色は周囲の薄い黄色の部分がすごく好きです。こういう黄色の出方する絵の具って意外とないんですよね。
マイメリ コバルトグリーンライト PG50
粒状化はほぼないいろ。めちゃくちゃ「緑」です。緑と言われてイメージする色です。
推し色記事を書いています。
シュミンケ コバルトグリーンピュア PG19
↑のコバルトグリーンピュアと顔料が違うのに、奇跡的にほぼ同じような色の絵の具。粒状化はほぼありません。マイメリのコバルトグリーンライトと比較するとやや青み?という感じがしますが、隣に並べてじっくり比較しないとわからないレベルなので買う場合はどちらかでいいと思います。粒状化の具合もほぼ同じようだと思います。
ダニエルスミス コバルトグリーンペール PG19
↑のコバルトグリーンピュアと同じ顔料ですが、なにがどうするとこうなるんだという質感です。顔料とアラビアゴム以外の何か(たぶん体質顔料)によってこうなっているんでしょうが、クセすぎて使い所はわかりません。でも好きだから持ってる。というかクセ好きなら持っておかなければならないだろうという色です。この色を販売したことに敬意を表して課金します。
マイメリ コバルトグリーン PG26
深緑。コバルトグリーンといったらこの色という色です。この色は実はいろんな分離色に使われている色です。シュミンケのシャイアブルーとかフォレストブラウン、グレイシャーブラウンなんかにも使われています。ですので、この色を持っておくとジェネリックで分離色を作ることもできます。
W&N コバルトグリーンディープ PG26
↑のコバルトグリーンを買ったあとに買ったんですが、ほぼ同じ色でした。隣に塗って比較したらこちらのほうがやや明るい感じなので厳密に言うとちがうんですが、わざわざ比較しない限り同じに見えるので、買うならどっちかでいいと思います。
ダニエルスミス カスケードグリーン PB15,PBr7
緑の顔料を使っていない緑。水がかなり多い部分ではフタロブルーの感じが見えて、透き通った青が出てきます。有機顔料と無機顔料の組み合わせの分離色なので分離は簡単に出てきますね。カスケードの意味がわからなかったので調べましたが、「階段状に連続する滝」と出てきました。滝ってことでいいでしょうかね。
渋い緑
W&N オキサイドオブクロミウム PG17
このPG17は不透明で彩度の低い緑なんですが、メーカーによって微妙に質感が違います。あと名前も。W&Nは結構粒状化が激しめです。そしてやや彩度が高い。
セヌリエ クロムオキサイドグリーン PG17
こちらのPG17は、↑のW&Nと比較するとやや彩度が低くて、そしてなめらかです。ほぼ粒状化は見られません。ホルベインのテールベルトに近い色と質感ですが、それよりは透明度が高いです。
クサカベ ハルモニア キャッスルグリーン PB15:3,PBr7
この色の組み合わせは、ダニエルスミスのカスケードグリーンと同じですね。でも色みは全然ちがいます。キャッスルグリーンは完全に緑です。これを塗るだけで土と草を同時に表現できる便利な絵の具です。深い緑なのでまさに蔦って感じで、レンガの壁に蔦がはりついているヨーロッパの古城をイメージしますね(もしくは甲子園球場)。
マイメリ フーカスグリーン PG17
フーカスグリーンというと、植物の絵に使うような自然な緑をイメージするかと思いますが、このフーカスグリーンは植物は植物でも「苔」みたいな色です。
暗い色なんですが薄めの色なので、重さはないんですよね。また、粒状化も強いので紙の色が結構透けますし、より軽く見えます。公式の色見本だと結構濃い目の色のような見た目をしていますが、薄く塗るとまた違った表情になります。
全然注目してなくて結構最近買った色なんですが、「実はめっちゃいい色だったじゃん!もっと早く買えばよかた!!!!」と思いました。名前のせいで誤解されてる色だと思います(笑)
ダニエルスミス ゾイサイトジェニュイン
ほぼ黒みたいな緑です。緑みたいな黒といったほうがいいかも?色だけ見たらPBk31のシャドーグリーンみたいですね。ですがめちゃくちゃ粒状化します。こういう色で影塗るの大好きなんですわ。
マイメリ グリーンアース PG23
PG23らしい薄い色です。固めると溶けにくくなるのでチューブから使うといいと思います。
ハーフパンバージョンもありますがやはり溶けにくいようなのでチューブで買ってその都度出すのがよさそうですね。この質感も好きなんですが、オックスゴールを足してさらっとした質感にして使うのも結構好きです。
春蔵 グリーングレー PG18,PY42,PW6
強い粒状化と分離と、くすんだ淡い緑色が特徴の絵の具です。春蔵の絵の具はいくつか持っていますが、グリーングレーが圧倒的推しです。水をたくさん塗った上からこれをばーっと塗るだけで草むらの下地が一発でできます。とりあえず草っぽい背景つけたいっていうときにはめちゃくちゃ便利だと思います。
シュミンケ フォレストブラウン PG26,PBr7,PY43
緑と薄茶の分離です。シュミンケのヘイズブルーは青と薄茶の分離でしたが、こちらはそれの緑バージョンって感じです。使っている顔料も3つのうち2つは同じですし。この色も、一発で草っぽい背景を作れます。↑のグリーングレーは青みなのでさわやかな緑になるんですが、こちらは黄みなのでグリーングレーの部分とフォレストブラウンの部分をランダムに配置するといい感じに自然な感じになると思います。
ダニエルスミス アンダーシーグリーン PB29,PO48,PY150
アンダーシーというか、アンダー池って感じの藻みたいな色です。水の流れが滞っていて澱みたいになっているような、触ったらぬるっとしそうな雰囲気があります。すてき。
茶色
シュミンケ フォレストグレイ PBr7,PG50,PBk11
茶色のカテゴリーに入れましたが、ベージュとグレーの分離です。
複雑な黒が欲しくて買った色。PG50が入っているので鮮やかかと思いきや、この絵の具は結構地味系です。ありそうでないこの色み。
シュミンケ グレイシャーブラウン
茶色の部分はアンバーみたいな普通の茶色です。ですので茶色としても使いやすい色みです。その茶色の中にほぼグレーに見える緑が沈んでいるので、これだけでリアルな木とか土の感じが出る気がします。
緑のカテゴリーで草の下地に便利とか書いたときと同様ですが、精密にちゃんと描く場合にはもっと色を工夫して使った方がいいとはおもうんですよね。ただ、「この部分はさらっとでいいや」「背景だからあえてシンプルに」「全部こまかく描くのダルい」って時にはめちゃくちゃ便利だと思います。
ホルベイン ヴァンダイクブラウン NBr8
この顔料のヴァンダイクブラウンはもう製造されていないっぽいのでここに入れるか迷ったのですが、あるところにはあるみたいなので入れておきました。記録の意味もかねてます。
この不思議なモケモケは魅力的でした。黒い粉みたいなのもあって、私は木を描く時に重宝していましたね。
シュミンケ ギャラクシーブラウン PV62,PBr6
茶色ではあるんですが、ブラウンピンクとでもいうんでしょうか?ちょっと明るい赤みの茶色なんですよね。PV62が入っているからかな?ちょっと紫みになってる。茶色ってどっしりした色っぽくなりがちですが、この茶色は軽やかです。混色で作れないタイプの茶色です。
分離はしていますがそんなに目立ちません。細かく沈んでいるんですけどね。
シュミンケ ボルケーノブラウン PR108,PBk11
「鉄」って感じがします。ブラウンとついていますが、結構黒っぽい茶色です。強い色の組み合わせなので、実は使い所がわからずまだ1回も絵に使っていません。これ使っている方いらしたら、どういう時に使うのか教えてください。
W&N キャプトモータムバイオレット PR101
どのカテゴリー入れるかめちゃくちゃ迷った色。バイオレットとついているけど紫の仲間に入れるには彩度が低いし、茶色に入れるには明るく鮮やかなんですよね。つまり似たような色がない唯一無二の色ということ。
すっと塗ればここまで粒状化せずに使えますが、水と絵の具多めにするとこんなふうに粒状化するポテンシャルを持っています。PR101でここまで強く粒状化する色は珍しいですよね。
黒
ダニエルスミス ブラッドストーンジェニュイン
やや紫み?の黒。沈んでいる部分は黒なんですが、薄い部分はうっすら紫っぽくなります。黒にちょいニュアンスつけたいときなんかに便利です。あと粒状化すごくて楽しい。
ダニエルスミス ルナブラック PBk11
激しく粒状化する黒を探していたときに、Xの集合知によって導き出されたものです。PBk11はどれも粒状化しますが、ルナブラックはその中でもすっごくはっきりと粒状化するものの一つです。
マイメリ マルスブラック PBk11
↑のルナブラックと同じPBk11ですが、赤みの黒です。焦げ茶というほどではありませんが、暖かみのある黒です。PBk11で迷っていたときにいろんなメーカーのPBk11を比較してみたんですが、マイメリのマルスブラックが1番赤みでした。たまにこういう黒を使いたいときがあるんですよね。
グレー
シュミンケ シャイアグレー PY159,PB74,PBk11
顔料を見るとそれもすっごい粒状化するものなんですよね。夢の共演って感じ。でもこの絵の具はそんなに強い粒状化って感じではありません。色みのあるグレーとしてさりげなく使える色です。
シュミンケ グレイシャーブラック PBK11,PB35
PB35(セルリアンブルー)がうっすら入った黒です。ほぼ黒だなって感じなんですが、水色が加わることで少しマイルドというか、グレーっぽさがあるように見えます。黒では強すぎな〜でもあんまり色は感じさせたくないんだよな〜って時にいいと思います。グレーっぽいいろいくつかあげましたが、これが1番グレーですね。
ダニエルスミス ムーングロウ PG18,PB29,PR178
数多くのオタクたちを沼堕ちさせた罪な色。初めて買った分離色はこれという方も少なくないはず。かくいう私もこれが最初です。
色としてはめっちゃ素敵なんですが、実は使い所がわからずいまだに飾られたままです。イラスト系だと使いやすいのかな?今度これをメインに使うことを目標にして絵を描いてみようと思います。
ダニエルスミス シャドウバイオレット PB29,PG18,PO73
ダニエルスミス分離色の二大巨頭の一角をなす色(たぶん)。PO73がいい味だしてるな〜と思います。
シュミンケ ツンドラバイオレット PB29,PBr6
紫と薄茶の分離で、すっごく分離がわかりやすいです。紫といいつつ使っているのはPB29(ウルトラマリン)なんですよね。茶色の効果で赤みに寄ってますね。これまたどこで使えばいいんだろうか?という色ですが、逆にどこでも使えます。困ったらこれ使っておけばなんか複雑な感じになります。
シュミンケ ヘイズピンク PR233,PB36
シュミンケのスーパーグラニュレーティングシリーズでもしかして一番人気の色かも?というくらい好きな方多いですよね。分離がすっごくわかりやすくて楽しいですし、グレーの中に暗いピンクがあるのもなんだかいい感じなんですよね。
分類不可
分離色は分類不可のことが多いですが、でもそれだとわかりにくいと思ったのでこれまで一応それっぽそうなカテゴリーに入れてきました。それでもやっぱりカテゴリーに入れるのは無理だったアバンギャルドな色たちです。
シュミンケ デザートグリーン PR108,PG26
緑と赤の分離で、緑が意外ときれいに出てくる色です。赤は茶色っぽく見えますね。ワニっぽいなと思いました。普通緑と赤を混ぜたらきれいに黒になるんですが、まったく黒になっていなくて、それぞれの主張がすごい。使い所はわかりませんが、なんかすごいので買いました。
シュミンケ グレイシャーグリーン PR233,PG50
ポッターズピンクとコバルトターコイズの分離なので、ピンクと水色ですっごくわかりやすいです。こんな色どこで使うんだって感じですが、意外とスーパーグラニュレーティングシリーズで1番多く使う色です。ピンクの部分が影っぽく作用してくれるので、小さい花を描くときなんかに便利なんですよね。
この絵の花の部分に使っています。意外となじんでるんじゃないかと思います。
以上でおわりです!
たぶん100色くらいありました。
3部作読んでいただきありがとうございました&おつかれさまでございました〜