ターナーさんの企画に当選したよ
ターナーさんが公式Twitterで行っていたキャンペーン#ターナー推し色2022に当選して、人気色12色をいただきました!
語りすぎてすごく長くなっちゃったので、インデックスで見たいところだけどうぞ。
キャンペーンのお知らせツイート
推し色結果発表ツイート
セットの紹介ツイート
買おうか迷っていた色がたくさん入っていて、個人的にめちゃくちゃ嬉しいセットでした♪
私はナチュラルローズマダーに投票しました。
トップ5には入れませんでしたが、見事セット入り!
セット内容
セットに入っているのはこの12色です。
どれも人気色だけあってすごくいい!
発色もいいですし、塗り心地もいいです。パレットで乾かしてから塗っていますが、スッと溶けてくれます。マヤシリーズだけは溶かすのにちょいと時間かかります。
比較対象があった方が色がわかりやすそうなので、他のメーカーの絵の具と並べてご紹介します。
ニュートラルチント
使用顔料:PB15,PR122,PBk6
ホルベインにも同じ名前の絵の具がありますが、全く違う色です。顔料自体少し違っています。
ホルベインの方はPBk6,PB15,PV19ですので、ターナーがPR122(キナクリドンマゼンタ)を入れているのに対し、ホルベインはPV19(HWC:キナクリドンレッド、W&N:パーマネントローズ)を入れています。
あとは配合とかによって色が変わるんでしょうが、ターナーの方が赤みが強いです。赤みの紫っぽい気配も感じます。
ホルベインのニュートラルチントは青っぽいので、暖色の黒、寒色の黒という感じで使い分けていこうかなと思いました。
インダンスレンブルー
使用顔料:PB60
この色はどのメーカーからも出ている色です。
ホルベインでいうとロイヤルブルーですが、同じ顔料なのに色がぜんぜんちがいます。
画像はないのですがW&Nのインダンスレンブルーはホルベインのロイヤルブルーと似たような感じです。ターナーのインダンスレンブルーが結構特殊なのかな?でもこの渋さはこれはこれでいい色です。ナス感が強いです。
青の顔料はあんまり種類がないですが、同じ顔料でもメーカーによって発色が違うので集めていきそうですね。
ディープインディゴ(まさかの分離色)
使用顔料:PB29,PB15,PG7,PY3
今回一番びっくりした色です。インディゴという名前からまさかこんな色が出てくるとは。
顔料としてはPB29(ウルトラマリン)、PB15(フタロブルー)、PG7(フタログリーン=HWCビリジャンヒュー)、PY3(ハンザイエロー。よくあるレモン色っぽい色)という、よく見る顔料を全混ぜしたみたいな色です。めちゃくちゃ発色良い色ばかり。
ディープとついていますが深みはあまりなく明るく鮮やかな色です。インディゴはホルベインのインジゴやマイメリのインディゴをはじめ暗めの絵の具が多いので、このインディゴは明るくてびっくり。
さらに、PB29が入っているので分離しました。分離色は好みが分かれると思いますが、分離色好きならオススメです。結構はっきり分離します。これで海とか塗ったら綺麗そうだな〜と思いました。
コバルトターコイズ
使用顔料:PB36,PG50
こちらはクサカベのターコイズブルー(nl,G36)と似ていますが、ターナーの方が青みが強いです。ホルベインのターコイズブルー(PG7,PB15,PW6)とも似ています。
PB36はコバルトクロムブルー、PG50はコバルトチタングリーンなので、めちゃくちゃコバルトですね。がっつり無機顔料。たぶんこれを他の絵の具と混ぜると分離色が楽しめるのではないかと思います。
コバルトは分離しやすいこともあって絵の中に取り入れるのはなかなか難しかったりもしますが、とても綺麗な色なのでパレットに入れたいですよね。他と混ざる気がないなら、むしろコバルトを主役にして、これと相性のよさそうな色で脇を固めるということをしてもいいくらい綺麗です。主役以外できないスターみたいな感じですね。(?)
ナチュラルローズマダー
使用顔料:NR9
推し色キャンペーンで私が投票した色です。
なんといってもNR9というのがロマンです。詳しくはわかりませんが、ピグメントではなくナチュラル。まさかセイヨウアカネの根から作っていたりするんでしょうか?そういうの、ワクワクします。
色は、同じNR9のW&Nのローズマダージェニュインとは結構違います。ナチュラルローズマダーの方が「赤」という感じが強いです。ローズマダージェニュインはピンクっぽいので、ナチュラルローズマダーの方が濃い色ですね。
ホルベインのローズマダーとも似ていますが、ナチュラルローズマダーの方が少しだけ暗い色です。でもクリムソンレーキとかの暗い赤に比べたら明るいです。絶妙な自然な赤って感じがします。
オペラレッド
使用顔料:BV11,PR122
ホルベインのオペラ(BV10,PR122)と似ています。並べたら少し違う色だなって感じがしますが、それぞれ別のところで使っていたら区別できないと思います。ホルベインはBV10ですが、ターナーはBV11ですね。BV11はホルベインはブライトローズで使用されています。いずれにしても蛍光色ですね。
めちゃくちゃ発色が良くて、この色が入ると絵がぱっと明るくなる感じがします。私はこの色は単体で使うよりも、他の色と混色して彩度の底上げに使うのが好きです。
シナバー
使用顔料:PW6,PR101,PR254
第5位。
チタニウムホワイト(PW6)の入った不透明色です。色みは、酸化鉄(PR101)の赤茶色と、赤(PR254。HWCピロールレッド)の混色です。
クサカベのベネチアンレッド(PR101)とマイメリのポッツォーリアース(PR102)とよく似ていますが、シナバーの方が赤(PR254)が入っているためか赤っぽく、少しだけ鮮やかさもあります。
あと、PR101は単一顔料の絵の具が結構ありますが、シナバーは混色してあるので塗ったときの安定感がありますね。単一顔料だと顔料のクセみたいなものが出たりすることもありますが、シナバーはスッと塗れるのもいいところですね。
この色は、薄くするとピンクブラウンっぽくなってめちゃくちゃかわいいんですよね。濃く塗れば茶色として使えますし、渋い赤としても使えるし、何本持っていてもいい色だなと思います。私はパレットにベネチアンレッドとポッツォーリアースをどちらも入れていますが、ベネチアンレッドは不透明色でポッツォーリアースは透明色なので微妙に違う気がして2つとも入れています。シナバーも加わるので酸化鉄3兄弟と呼ぶことにします。
あと、酸化鉄(赤土)の色はまさに外国の乾いた大地って感じなので、「土で色を作っている」という感覚になれてロマンを感じちゃうんですよね。
クローブ
使用顔料:PW6,PY42,PR101,PBk7
第2位。
チタニウムホワイトと、イエローオーカーと、酸化鉄と、黒の混色ですね。
くすんだ黄色(イエローオーカー)とくすんだ赤(酸化鉄)に、黒と白を足すという、暗くしたいのか明るくしたいのかどっちなんだい!みたいな複雑な絵の具ですね。
その複雑さが人気の秘訣でしょうか。複雑な混色なので、唯一無二って感じですよね。「ターナーのクローブじゃなきゃだめ〜!」というファンが多いのも納得できます。
こういうニュアンスカラーがあると、絵に雰囲気がでるというかいい感じになりますよね。
フレッシュウォーター
使用顔料:PW6,PY42,PB15
第4位。
チタニウムホワイトと、イエローオーカーと、フタロブルーの混色です。青とくすんだ黄色がベースですね。すっっっごくかわいい色ですよね。水色なんだけどほんのりくすみカラーで。
ただの水色だと絵から浮いちゃうことがあっても、フレッシュウォーターなら絵になじみやすいです。
並べたクサカベのアクアブルーはフタロブルー(PB15)フタログリーン(PG36。HWC:バンブーグリーン)とチタニウムホワイトの混色なので、黄みの青緑がベースですね。
似ている色ですがフレッシュウォーターの方が青いです。
ペールウィステリア
使用顔料:PW6,PR101,PV23
チタニウムホワイトと、酸化鉄(PR101)と、パーマネントバイオレット(PV23)の混色です。PR101を使っているところがにくいですね。絶妙にくすむという。
発色は結構薄いです。白っぽい紫ではなく、紫っぽい白というくらい、ほんの〜り紫です。紫はちょっと塗るだけでも影響力がある感じがするので、これくらい紫要素が少ないほうが使いやすいのかもしれません。
ホルベインのライラック(PR122,PV23,PW6)と並べましたが、発色の違いがわかるかと思います。
余談ですが、チューブには「ペールウィスタリア」と書いてあり、ターナーのカタログでも同様ですが、ドットカードでは「ペールウィステリア」表記です。wisteriaは日本語では「ウィステリア」と書くことが多いので、ネットの画材屋さんなどでも「ウィステリア」表記になっていたり、Twitterでレビューや購入ツイートをしている方も「ペールウィステリア」と書いている方も多いので、表記ゆれにご注意を。
マヤバイオレット
使用顔料:VR41
人気のマヤシリーズです。マヤシリーズはロマンがすごいので、絵の具を買っているというよりロマンを買っているのかもしれません。もちろん絵の具としても使いますけどね!
ターナーのパンフレットに詳細が出ています。
https://www.turner.co.jp/wps/wp-content/uploads/2017/12/TURNER_TOUMEI_SUISAI.pdf
ターナーさんの熱い思い
こちらはVR41という謎の顔料を使っています。チオインディゴという、生地を染めるための色みたいです。Wikipediaが英語でよくわからなかったうえに、日本語に訳しても化学の専門用語が多すぎてよくわからなかったので、ダブルパンチでした。
高校で化学を選択しなかったから、化学の知識は中学校の理科で止まってる
色はとっても綺麗です。質感は独特のネトネト感がありますが、背景とかに使うと独特の質感を出してくれるので好きです。水多めで使うと使いやすい気がします。
マヤグリーン
使用顔料:SG3
またしても謎の顔料。マヤシリーズは、マヤマゼンタ(PV19キナクリドンレッドとPR209キナクリドンスカーレット)以外はよくわからない顔料を使っているので、実験的な絵の具ということなんでしょうかね。そういうの好きです。
いつかマヤブルーも使ってみたいです!
ドットカードもあるよ
ちょっとややこしいですが、ターナーは海外色というものがあって、日本で売られているものと区別されています。そのためかドットカードも2種類あるので、どの色を試してみたいかによってどちらを選ぶか考える必要があります。どちらもあれば全部試せるので、それが一番いいかも?
なお、海外色は国内ではあんまり売っているところがないようですが、世界堂のオンラインショップでは買えます。海外色は15mlのみです。
今回ご紹介した色がどっちのドットカードに含まれるのかも書いておきますね。
海外色のドットカード
インダンスレンブルー、ディープインディゴ、コバルトターコイズ、シナバー、クローブ、フレッシュウォーター、ペールウィステリア
日本色のドットカード
ニュートラルチント、ナチュラルローズマダー、オペラレッド、マヤバイオレット、マヤグリーン
普通の24色セット
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪