くすみパステルカラーが大好きです。
以前、顔彩の「利休鼠」を使っていろんな透明水彩絵の具をくすみパステルカラーに変えるという記事を書きました。
くすみパステルカラーが好きすぎて、もっと生み出したいと思い、くすみパステルカラー第二弾として今回の記事にしました。
やはり使っている素材がちがうと、できあがりも違っていて、新たなくすみパステルカラーとの出会いがありました。
絵墨
絵墨とは、墨運堂というメーカーが製造販売している固形の絵の具です。
墨とついていますが、墨のように擦る必要はなく、水で簡単に溶けます。
濃く塗ると墨っぽさがあってかなり渋い色合いになりますが、薄くぬると色が出てくるという不思議で楽しい絵の具です。
絵墨には、「絵墨 明」というシリーズもあります。
こちらは絵墨よりも彩度が高く、墨っぽさがやわらいでいるものです。
それでも普通の絵の具に比べたら渋い絶妙な色合いです。
今回はこの2つを使って、くすみパステルカラーをつくります。
透明水彩 白
透明水彩の絵では、一般的には白は使わないと言われています。
白い部分は、紙の色を残して表現するので、白をパレットに入れていないという方もいます。
というよりも、透明水彩の白は、不透明水彩(ガッシュ)やアクリルガッシュの白とちがって隠蔽力が低いので、上から塗っても画面を白くすることはできません。
白は、明度の高い色をつくるときの混色用として使うことはできますが、透明水彩なら白を使わなくても水で薄めればいいので、そこでもやはり白は使われなかったりします。
そんなあまりがち?な白の活用法としても今回の方法はいいのではないでしょうか。
今回はホルベインのチャイニーズホワイトを使っていますが、PW6を使用している白ならだいたい同じ結果になると思います。

私は不透明な感じが好きだから、白すごく使います
絵墨でつくるくすみパステルカラー

白に、絵墨のそれぞれの色を混ぜてみました。
一番上の段は、絵墨のそのままの色です。下に行くほど白の量が増えます。

めちゃくちゃかわいい
赤系:落ち着きのあるピンク色。曇りの日に見る花のような色です。
黄系:白が多いと、ウォームグレーのような、薄い茶色のような色合いになります。
緑系:元の色よりも青に寄っている感じです。
青系:きれいなアッシュブルーです。
紫系:透明水彩のラベンダーの色がくすんだような感じです。
茶系:白を混ぜただけなのに、なぜか色が全然違います。かなりグレーっぽい色味です。
絵墨明でつくるくすみパステルカラー

こちらは色によって結果がちがいました。
黄明や緑明、紫明は結構くすみ感がありますが、桃明、青明、朱明は明るめのパステルカラーになりました。
まとめ
絵墨と白を混ぜると、簡単にくすみパステルカラーを作ることができます。
透明水彩でつくるときとはまた違った、絵墨の独特の色の変化も楽しいです。
ひとつ注意点として、塗ったときと乾いたあとでかなり色が変わります。
塗ったときはかなり白っぽく見えても、乾くと絵墨の色が出てくるので、絵の中で使う場合は他の紙でテストしてからの方が良さそうです!

ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪



