吉祥×古梅園 顔彩「彩美墨」レビュー

2.絵の具レビュー

彩美墨もらったよ

吉祥さんのツイッター企画「彩具展」にエントリーしたところ、抽選でプレゼントに当選しました!

何が送られてくるかは明かされていなかったのですが、届いてびっくり!「彩美墨」がまるごと1箱届いたのです!(封をあけた瞬間、びっくりしすぎて少しフリーズしてしまいました。)

せっかくいただいたのでどんな感じの絵の具なのかレビューしたいと思います!

彩美墨とは?

彩美墨とは、日本画の画材を発売している吉祥と、墨の老舗である古梅園のコラボ商品です。

日本画の水彩絵の具である「顔彩」と墨を混ぜたもので、従来の顔彩に比べて暗い色なことが特徴です。

こちらの公式のページに詳しく書いてあります。

発売当時の思い出話

吉祥さんの新製品のご案内

このお知らせを見た時に、「うわあ好きな色来たー!」と思って興奮したのを覚えています。

当時は、いつから発売なのか、どこで販売されるのかがまだわからない状態でしたので、Twitterでどこかのお店が告知するのを心待ちにしていました。1番最初にオンラインショップでの取り扱いの情報をだしたのは、画箋堂さんのオンラインショップのmaterieだったと思います。当時はそもそも生産量も多くなく、仕入れ数にも限りがあったのか、materieでは一瞬で売り切れました。私もレジまで行けて購入できたと思ったら、あとから「在庫がないので購入キャンセル」というメールが来てがっくりでした。欲張って2個も買うつもりでしたが1個も手に入りませんでした\(^o^)/

その後も手にはいらない状況は続き、店頭でたまたま見かけて購入された方などが色見本をアップしてくださっている感じでした。発売から1ヶ月後くらいにmeterieから「4セット入荷」というツイートがされましたが、その4セットという量が需要に追いついていないのは火を見るより明らかでした。その後の入荷状況についても「予約しておいたら入荷したら発送するよ〜でもいつ入荷かわからないよ〜入荷数もわからないよ〜」という激レア商品の様相を呈していました。その頃の私は、彩美墨の情報をツイートしている方を片っ端から見つけてリツイートしまくるというストーカーのようなことをしていました。

しかし1ヶ月半後くらいにはAmazonでも買えるようになり、徐々に店頭でも販売されるようになったりと需要を満たしていき、今にいたるという感じです。

そして私はこれだけ楽しみにして、ストーカーするくらい執着していたのに、手に入れられるようになってからも購入していませんでした。なぜかというと発売当初に手に入れられないのが悲しすぎて、「他の色で代用できる」とか「混色すれば作れる」と思い込もうとしていたのです。いわゆる「すっぱいぶどう」というやつです。(キツネが手の届かない場所にあるブドウを「どうせすっぱいから手にはいらなくてもいいんだ」と思って悲しみや悔しさをやわらげるというイソップ物語。専門用語で言うと防衛機制の「合理化」です)

というわけで、私は「愛しすぎたゆえに逆に買わない」という歪んだ愛を彩美墨に対してもっていたわけですが、このたびプレゼントしたいただいたことでそんなことはすっかりどこかへ吹っ飛び、小躍りしながら喜びましたとさ。

人に対して歪んだ愛を持ったことはありませんが、画材に対しては歪んだ愛を持つなんて、画材ってなんて罪深いんでしょうね。

閑話休題

暗い色の絵具

絵の具に鮮やかさを求める方がいるように、渋い色に惹かれる方もたくさんいます。墨運堂が発売している「絵墨」シリーズが人気ですし、暗い色には需要があります。

かくいう私も、暗い色は大好きです。渋くて落ち着きがあって、なんだか「大人」な感じがします。絵で使う場合も、明るく鮮やかな色だけでは単調になってしまうかもしれませんが、暗い色が入るとぐっとしまった感じにもなります。

しんせつなペイトさんがこうした色の絵具をまとめています。

ペイトさんの記事でも言及されていますが、他のメーカーの色と比較したときに、彩美墨は色数が多いことが特徴です。絵墨は6色(明も合わせても12色)ですが、彩美墨は20色です。たくさんの色が欲しい形は彩美墨がいいかもしれないですね。暗い色でこんだけバリエーション出せるんだ〜とびっくりしました。

彩美墨 色見本

彩美墨の色はこんな感じです。上記の公式サイトの色見本とそんなに変わりありません。

墨が入っているといっても、「絵墨」ほどの黒さはありません。しかし、「絵墨 明」よりは暗い感じがします。印象としては、両者の間くらいの感じがしました。

そして、例によって顔彩は並べ方が謎なので、色相環にはなっていません。

私はパレットが色相環になっていないとうまく使えないので、並べ替えました。

こんな感じで自分の使いやすいような色の順番に並び替えると、水彩のパレットのように使うことができます。こうしてみると結構色に偏りがあるのがわかりますね。

墨白群と墨白緑は白が入っている絵の具なので、色相環の流れから独立させました。どちらも黒と白が入っているので、不透明なこっくりカラーです。私の大好きなくすみパステルカラーというやつです。

1色ずつじっくり見ていくよ

パッケージの左上から順に色を紹介していきます。なるべく肉眼で見た色と近づけるようにしましたが、彩美墨の繊細な色は表現できていない部分があることをご了承ください。(いつものことながらアナログ画材は実物を見るのが1番いいですよね)

墨燕脂

暗い赤紫。ホルベインのマースバイオレットのように、色を感じる焦げ茶みたいな感じでも使えそうです。

墨群青

暗い青。ウルトラマリンと同じ顔料を使っているのか、やや粒状化します。膠の独特のシボシボ感と粒状化で、独特な質感になります。ややクセがありますが、クセ大好きなので嬉しいです。

墨白群

やや青みのグレー。白と黒と青の組み合わせなので、ほぼグレーです。

墨紅梅

暗い赤紫。墨燕脂と似ている色です。顔彩では燕脂と紅梅は結構違う色なんですが、紅梅の鮮やかさが墨で打ち消されて似たような色になっています。

ですが、この画像のように紅梅は粒状感がある色なので、実際に塗ると墨燕脂と墨紅梅は全然ちがう表情になります。このクセのある感じ大好きです!

墨黄土

暗いイエローオーカー。土っぽさがすごいです。イエローグレイっぽくもあります。

黒岱赭

茶色。後で出てくる「墨栗茶」も茶色なのですが、墨岱赭のほうが黄色寄りの茶色です。

墨辰砂

赤紫っぽくなるのですが、墨燕脂や墨紅梅に比べると赤寄りで、少し明るいです。

墨栗茶

先程の墨岱赭のところで比較しましたが、同じ茶色でも墨栗茶の方が本の少し赤寄りの茶色です。

水多めで分離しやすい紙に塗ってみた様子

画像ではわかりにくいですが、水を多く塗るとうっすら分離し、はじっこが少しだけオレンジ色になります。

墨黄

黄とついていますが、黄緑といったほうがよさそうな色です。黄色は暗くすると緑になるんですね。

墨紅

彩美墨の中では結構彩度が高いのかなと思います。濃い赤という感じで、血のような色です。

墨鶯

鶯はもともと彩度が低い色なので、より暗くなってすごく渋い色になっています。いろんな顔料を混ぜて作られている色だと思うのですが、粒状化する顔料も混ざっているのかうっすら粒状化しています。古民家とかにある砂壁のような、なんとも言えない色です。色としては顔彩の亜麻色と似ているのですが、亜麻色は白が入ってて不透明です。墨鶯は透明ですので用途が違っています。この色が意外とお気に入りNo.1に君臨しました。

墨藍

藍色はもともと黒っぽいので顔彩の藍色とあんまり違いがわからないような感じがしますが、並べてみると墨藍の方がちゃんと黒いです。黒といってもいいような色合いです。

墨白緑

黒と白と緑のくすみパステルカラーです。墨白群と似ていますが、墨白緑の方が緑の色味を感じます。

墨水群青

水群青という色は顔彩にはなくて、錬岩という商品にある色です。でも錬岩は顔彩と性質が全然違うので、錬岩の水群青に黒が混じったわけではない感じがします。顔彩でいうと孔雀青とかのやや緑みの鮮やかな水色に黒が入ったような感じで、落ち着いた水色です。

墨草

「草」というなんともそのまんまの名前ですが、草って感じです。緑のくすみカラーなんですが、サップグリーンのように若干赤みも入っていて、自然な草を塗れそうな色です。

墨群緑

吉祥の顔彩の「群緑」という色は分離色なのですが、こちらの墨群緑も少しだけ分離します。

墨緑

フタログリーンが暗くなった色だと思うのですが、フタログリーンのバキッとした鮮やかさがなくなって使いやすい緑色になっています。

墨紫

この色は、墨っぽさはあまりありません。鮮やかな色です。と言っても、パーマネントバイオレット(PV23)に比べるとやや青みのような感じがしますが、暗さはあまり感じません。青紫として使えそうです。

墨柳

墨草が自然な色だと描きましたが、こちらもまた自然な色です。墨草に比べると黄色みが強く、明るい色です。

墨朱

朱色が暗くなった色ですが、印象としてはPR101の絵具たちに近いです。ベネチアンレッドとかの赤土の色ととても似ています。

使用感

全体的にすっと絵具が溶けて使いやすいです。吉祥が出している普通の顔彩と同じように使うことができます。もちろん、透明水彩とも似ています。

そして、全体が同じようなトーンなので、どんな色の組み合わせをしてもしっくりくるというメリットがあります。

墨藍、墨柳、墨辰砂
墨朱、墨紅梅、墨岱赭
墨紫、墨鶯
墨白緑、墨白群、墨紅梅
墨群青、墨水群青、墨白群

このように、適当に色を選んでポンポンと置いていくだけでも楽しいです。

和紙に塗るといい感じになる←New!

こちらは書道用の半紙に塗ったものです。

にじみだけでなく、独特のモワモワ模様が出ていてとても綺麗です。水彩紙とはまた違った表情になって楽しいですね。

こんなふうに描くこともできます。

価格

定価で5390円(税込)なので、決して安いとは言えないですね。顔彩は24色セットでAmazonだと2,418円で買えるので、倍以上って感じですね。

でもそれだけのコストもかかっているのでしょうし、むしろ安いくらいでは?と思うくらいの価値はあります。

注意点として、彩美墨は1色ずつ買うことができません。セット販売しかしていないので、お気に入りの1色だけがなくなってしまったという場合でも、20色セットを買わないといけないのです。この点については、今後単色で販売されるといいな〜と思っています。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪

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まや【いろいろな色の彩り】
こんにちは!まやです。 ブログやSNSで水彩画材のレビューなどをしています。 今はデジタル絵がだんだん多くなっていますが、 アナログはアナログの良さがあります。 そんなアナログ画材愛を日々つぶやいています。 画材大好きですが、実は絵はそんなに描きません。 絵を描かなくても絵の具を好きでいいのです! 透明水彩のにじみを...
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