青と黄色の混色で緑色をつくる
先日のTwitterです。
Twitterのこの投稿が(私の投稿の中では)イイネが多かったので、みんな関心あるのかな?と思って詳細なものを作ってみました。もしかして分離色の部分が人気だったのかなとも思いましたが、分離色のことはまたおいおい。
上のTwitterは作っている途中で投稿したので、完成版はこちら。
![](https://mayairo.com/wp-content/uploads/2021/10/0D439174-56CC-40B6-9EBE-00511BA46801_1_102_a-1024x791.jpeg)
たいして変わらないんですが、インディゴ(マイメリ)と、トランスペアレントオキサイドイエロー(レンブラント)が加わっています。
混色を試したときに、黄色はトランスペアレントイエロー(W&N)、青はインディゴ(マイメリ)とマリンブルー(ホルベイン)がきれいに混色できたのでその3色だけをピックアップして混色してみました。
トランスペアレントイエロー+インディゴ
![](https://mayairo.com/wp-content/uploads/2021/10/f97c65adfa1a6bc6757dd058a3dbcd56-1024x536.jpeg)
上段の一番左と、下段の一番右は絵の具のそのままの色です。個人的には、自然な植物の色のようで使いやすいのではないかと思う組み合わせです。サップグリーンのバリエーションみたいな感じで使うことができると思います。
この組み合わせは、植物の藍から作られる藍色と、木の樹脂から作られる藤黄(ガンボージ)という植物由来の絵の具で緑色を作って、その緑色で植物を描くという、昔から行われている超エモい方法を参考にしています。ただ、本物の藍はめちゃくちゃ高いし、膠などを使わないと絵の具としては使えないし、藤黄も樹脂の塊を絵皿などにスリスリして溶かないといけないしで結構めんどくさい感じなので、私なりに似たようなもので簡単にできる方法でやってみました。なぜこの2つの絵の具にしたのかということは、あとで出てきます。
![](https://mayairo.com/wp-content/uploads/2021/04/02.png)
エモのためにやってみたわけです
トランスペアレントイエロー+マリンブルー
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こちらはインディゴとはうってかわって、すごく明るい色が作れます。
ホルベインでいうとパーマネントグリーンNo1、No2、フーカスグリーン、ビリジャンヒューが全部入っているような感じです。緑色の超鮮やかな色であるPG7を使わずに、ここまではっきりとした緑が作れるのは個人的にはおどろきでした。(私が無知なだけかも)
植物の自然な緑という感じではないですが、逆にぱきっとした色がほしいときはこちらのほうがいいでしょう。
![](https://mayairo.com/wp-content/uploads/2021/04/02.png)
インディゴとマリンブルーと黄色があれば、どんな緑も作れる気がしてきた
トランスペアレントイエロー+インジゴ(ホルベイン)
![](https://mayairo.com/wp-content/uploads/2021/10/5f095129bed474dfd74fcb1b7c77b747-1024x536.jpeg)
マイメリのインディゴではなく、ホルベインのインジゴを使ってみました。
こちらはマイメリのインディゴに比べて、ほんの少し青みが強いような色合いになりました。でもこれも植物の色として自然な色を作りやすいと思います。
![](https://mayairo.com/wp-content/uploads/2021/04/02.png)
植物の影とかにも使えるかも!
トランスペアレントイエロー
超エモ緑(藍色と藤黄を混色した緑のこと。勝手に命名)をマネするにあたって、藤黄と近い表現のできる絵の具を決めなければいけません。黄色の絵の具は結構種類が多いので、選択肢はいろいろあります。
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ここから先はグダグダと語ってるよ
藤黄(ガンボージ)とは
そこで、まず藤黄(ガンボージ)とはどんな色なのかということになるわけですが、藤黄(ガンボージ)というのは東南アジアの木(海藤)の樹脂を集めて固めたものです。ですのでゴロンとした塊の顔料です。見た目は茶色っぽいのですが、水を垂らした皿の上で溶き下ろすと透明な黄色になります。濃くなっているところはやや赤みの黄色になり、薄いところと濃いところで色の差があります。藤黄というのはそういう透明度の高い黄色ということです。
ガンボージの絵の具
そもそも、そのままの名前のガンボージという絵の具があります。ただし、樹脂から作られたガンボージの絵の具は耐久性に欠けるそうで、他の顔料を使って同じような色が作られています。
ホルベイン ガンボージノーバ PY154、150、110 透明
ウィンザー&ニュートン ニューガンボージ PY150、PR209 半透明
マイメリブルー ガンボージ(ヒュー)PY139 透明
ターナー パーマネントガンボージ PY150、110、109 透明
クサカベ ガンボージ(藤黃) PY17 透明
レンブラント ガンボージ PY150、PO48 透明
こんな感じで、それぞれのメーカーが似たような色を作っています。混色が多く、PY150が基準になっているようです。マイメリのガンボージ(ヒュー)、クサカベのガンボージ(藤黄)は単一顔料です。どちらも透明な黄色ですが、濃淡はあまりないような感じがします。
PY150
ガンボージの絵の具作るのに各メーカーが色々工夫しているようですが、全部買うのもなんなので、多く使われているPY150を使うことにしました。
PY150は簡単に言うと、「高い透明性と濃色と淡色の色差が特徴。濃色では低彩度で低明度の赤み黃で、淡色は不鮮明な中黄」ということです(Wikipedia)。
これぞまさに藤黄(ガンボージ)じゃないか!ということで、PY150の単一顔料の絵の具に決定しました。PY150の単一顔料の絵の具は、W&Nのトランスペアレントイエロー、レンブラントのオーレオリン、ダニエル・スミスのニッケルアゾイエローがあります。(他にもあるかも?)それにしても、全部名前がちがってややこしいですね。
私はそのうちの2つを持っているので、色見本を載せます。
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ちょっと撮影環境で色が違って見えますが、肉眼ではほぼ同じ色に見えます。濃いところでは赤みの黄色で、濃色と淡色でけっこう色がちがい、すごく透明です。
質感は、レンブラントのオーレオリンの方がちょっとヌタッとしています。
どちらでもよかったのですが、パレットにはW&Nのトランスペアレントイエローが出ているのでそちらを藤黄(ガンボージ)の代わりとして使うことにしました。
インディゴ(マイメリ)
インディゴは簡単でした。通常、透明水彩のインディゴの色は青と黒の混色で作られています。さきほど例に出したホルベインのインジゴは、PB15、PBk6、PR122の混色です。ですが、マイメリのインディゴはNB1という天然の藍から作られた顔料の絵の具です。ですので、藍の代わりはこれしかない!という感じで即決でした。
お色はこんな感じ。
![](https://mayairo.com/wp-content/uploads/2021/10/28FBFF65-152B-4F49-8C75-3DC0E7A4F7AA_1_201_a.jpeg)
他のメーカーのインディゴに比べて暗い色をしています。「暗い青」というか、「青い黒」なんじゃないかというくらい、濃いところはかなり暗いです。鮮やかさが全然ないです。混色すると相手の色の彩度をめちゃくちゃ下げます。
マリンブルー
ついでにマリンブルーはこんな色です。
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ホルベインの大人気色です。濃い緑みの青で、透明です。彩度が高くて、鮮やかな青緑なんですがなぜか落ち着きもあるという不思議な色です。濃いとしっかり青緑が出て、薄いと水色になります。
これはPB16の単一顔料のものです。でもマリンブルーの顔料が変わるということなので、どんな色になるのか楽しみでもあり不安でもあり。
まとめ
長々と語りましたが、要はインディゴ(マイメリ)とトランスペアレントイエローで作った緑色で植物を描けば、超エモ緑で描いてるような気分になって、絵を描くのが楽しくなりそう♪という話でした。
![](https://mayairo.com/wp-content/uploads/2021/04/02.png)
ここまで読んでいただきありがとうございました♪
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